最初は、『エクソダス 神と王』が一番ポピュラーで映画館向きだと思っていました。他には、『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』も、ジョニー・デップ主演で面白そう、と思っていました。ただ、ネットで評価を見ると、『チャーリー・モルデカイ』はかなり低め。『エクソダス』はまあ予想の範囲内で普通。評価が高かったのは、『アマゾン大冒険 世界最大のジャングルを探検しよう』と、次いで本作品。
『エクソダス』は３Ｄか２Ｄ字幕でしかも都合上見づらい時間帯でした。３Ｄの場合は追加料金が必要です。字幕は妻が嫌がります。ということで、個人的には、『アマゾン大冒険』が一番見たかったのですが、上映時間は短めです。妻が、『マエストロ！』の方がいいというので、これにしたのでした。
15:10からの上映は、狭めの館内で、我々の他には１人のみ。平日の昼間で、この映画なら、豊川イオンシネマではそんなものでしょう。ホットコーヒーを購入して中に入りました。
解散した中央交響楽団を再結成するために集められたメンバー。優秀なメンバーは他の交響楽団などへ行ってしまい、残りのメンバーや素人も入っての決して出来のいいメンバーではない人達。それを指揮する天道徹三郎（西田敏行）もいわくつきの人物。
お互い不信感などがあり、なかなかまとまらないが、指揮者の実力は認めないわけにはいかない何かがあります。そして、メンバーの隠れた実力を顕在化していきます。
関西が舞台で、阪神淡路大震災と思われる描写もあります。がれきと化した街並みの背景として低山が映っていました。実際の関西の山なのか、CGで描いた絵を重ねたものなのかはわかりませんでした。
冒頭付近から涙腺が緩み、中盤や終盤でも涙が出ました。ベートーベンの『運命』、シューベルトの『未完成』を演奏します。ショパンやモーツァルトでないところが、この映画には合っていると思いました。良くも悪くも、「ベタ」なのです。単純に音楽と人間模様を描いています。それ以上でも以下でもありません。素直に楽しめばいい映画でした。エンドロールを見るまで知りませんでしたが、原作は漫画なんですね。なるほど、とある意味、納得しました。
評価：７２点
【監督】小林聖太郎（こばやし しょうたろう）
【原作】さそうあきら
【脚本】奥寺佐渡子（おくでら さとこ）
【撮影】清久素延（きよく もとのぶ） （『銀色のシーズン』などの撮影も担当しています）
【音楽】上野耕路（うえの こうじ）
【エンディングテーマ】辻井伸行（つじい のぶゆき） （『神様のカルテ』ではテーマ曲を担当しています）
【出演】
西田敏行（指揮者 天道徹三郎役） （『釣りバカ日誌１７ あとは能登なれ ハマとなれ！』などにも出演しています）、
松坂桃李（まつざか とおり）（コンサートマスターで第１ヴァイオリン奏者の香坂真一役） （『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』などにも出演しています）、
miwa（フルート奏者 橘あまね役）、
古舘寛治（ふるたち かんじ）（ヴィオラ奏者 阿久津健太朗役）、
大石吾朗（おおいし ごろう）（第１ヴァイオリン奏者 村上伊佐夫役） （『魔界転生』などにも出演しています）、
濱田マリ（第２ヴァイオリン奏者 谷ゆきえ役） （『ひみつの花園』などにも出演しています）、
河井青葉（かわい あおば）（チェロ奏者 榊涼子役）、
池田鉄洋（いけだ てつひろ）（コントラバス奏者 今泉徹役）、
モロ師岡（もろ もろおか）（フルート奏者 鈴木稔役） （『北の零年』などにも出演しています）、
村杉蝉之介（むらすぎ せみのすけ）（クラリネット奏者 可部直人役）、
小林且弥（こばやし かつや）（オーボエ奏者 伊丹秀佳役）、
中村倫也（なかむら ともや）（ティンパニ奏者 丹下浩役）、
斉藤暁（さいとう さとる）（ホルン奏者 一丁田薫役）、
嶋田久作（しまだ きゅうさく）（ホルン奏者 島岡脩三役） （『半落ち』などにも出演しています）、
松重豊（まつしげ ゆたか）（オペラハウスのマネージャー 相馬宏明役） （『ドラゴンヘッド』などにも出演しています）、
宮下順子 （『美しい夏キリシマ』などにも出演しています）、
石井正則（いしい まさのり）、
でんでん （『クライマーズ・ハイ』などにも出演しています）、
淵上泰史（ふちかみ やすし）、
木下半太（きのした はんた）、
中村ゆり、
綾田俊樹（あやた としき）
【上映時間】２時間９分
【公開日】2015年1月31日
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