そして父になる

 2018年6月16日21:30から放送された『土曜プレミアム』を録画して、2020年3月29日に途中まで見て、4月26日に残りを見終えました。

 出産時に子供が他の家族と間違えられて入れ替わり、6年経ってからそれがわかり、元に戻ろうとしますが、実の子を新たに育てていくのか、それとも、それまで育てた他人の子をそのまま育て続けるのか、2家族を描きながらも、福山雅治が演じる片方の家族の父親が中心となって進みます。

 結末はわかっていましたが、そこへの持って行き方が、写真を見てというところが、よかったです。 クールな福山雅治もはまり役と言っていいかもしれません。

 そういえば、『八日目の蝉』も、生みの親と育ての親、という構図であったと思います。

 途中、河原で2家族が一緒に遊ぶシーンがありました。研究のために造った林を訪れるシーンもありました。そして、ラストは山並が映されていました。

 ロケ地は、群馬県前橋市、埼玉県深谷市などのようです。ラストの山並は、前橋から見た榛名山ですね。河原で2家族が一緒に遊ぶシーンは、埼玉県大里郡寄居町荒川河川敷とのことです。

 オリジナル脚本だからでしょう、俳優の名前がそのまま役名になっていたりしているようです。また、吉田羊演じる「波留奈」は、前述の榛名山からきているのかもしれません。

 是枝裕和監督作品は、過去に、『誰も知らない』、『万引き家族』を見ていて、気になる監督ではあるのですが、2作品とも、普通に良い作品(70点程度)、というレベルでした。今回の『そして父になる』は、『誰も知らない』の9年後、『万引き家族』の5年前に作品です。『そして父になる』は、テーマも良かったし、結末の選択の見せ方が気に入り、私が見た過去の2作品よりいい評価となりました。

 是枝裕和監督は、2013年第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しました。2013年日本アカデミー賞では、助演男優賞(リリー・フランキー)、助演女優賞(真木よう子)を受賞しています。

評価:89点

【監督・脚本・編集】是枝裕和(これえだ ひろかず)
【撮影】瀧本幹也
【衣装】黒澤和子(くろさわ かずこ) 『たそがれ清兵衛』などでも衣装を担当しています)
【出演】
 福山雅治(ふくやま まさはる)(大手建設会社社員の野々宮良多役)、
 リリー・フランキー(群馬で小さな電器店を営む斎木雄大役)、
 尾野真千子(おの まちこ)(良多の妻 野々宮みどり役) 『クライマーズ・ハイ』などにも出演しています)
 真木よう子(雄大の妻 斎木ゆかり役) 『ゆれる』などにも出演しています)
 二宮慶多(にのみや けいた)(良多の息子 野々宮慶多役)、
 黄升R(雄大の息子 斎木琉晴役)、
 國村隼(くにむら じゅん)(良多の上司 上山一至役) 『ちはやふる−上の句−』などにも出演しています)
 風吹ジュン(良多の義母 野々宮のぶ子役)、
 樹木希林(きき きりん)(みどりの母 石関里子役) 『茶の味』などにも出演しています)
 夏八木勲(なつやぎ いさお)(良多の父 野々宮良輔役) 『劔岳 点の記』などにも出演しています)
 中村ゆり(元看護師の宮崎祥子役) 『マエストロ!』などにも出演しています)
 田中哲司(たなか てつし)(良多の友人で弁護士の鈴本悟役) 『海猿 ウミザル』などにも出演しています)
 高橋和也(たかはし かずや)(良多の兄 野々宮大輔役) 『突入せよ!「あさま山荘」事件 THE CHOICE OF HERCULES』などにも出演しています)
 井浦新(いうら あらた)(良多の異動先の研究員 山辺真一役)、
 ピエール瀧(宮崎祥子の夫役) 『日本沈没』などにも出演しています)
 小倉一郎(おぐら いちろう)(病院の職員 秋山役) 『恋谷橋 La Vallee de l'amour』などにも出演しています)
 吉田羊(よしだ よう)(良多が勤務する会社の社員 波留奈役) 『八日目の蝉』などにも出演しています)
 大河内浩(おおこうち ひろし)(病院側の弁護士 織間忠治役) 『フラガール』などにも出演しています)
 滝沢美結(雄大の長女 斎木美結役)、
 押場大和(雄大の次男 斎木大和役)

【上映時間】2時間0分
【初公開日】2013年9月28日

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