茶の味 独特の世界で、どこか不思議な家族だけど、ありそうなエピソードがいくつも。どうしてシチュエーションが田舎なのだろうか。合ってなさそうで合っている。石井克人監督の『鮫肌男と桃尻女』の雰囲気も残っている。これを石井ワールドというのだろうか。でも、自然が描かれているのは意外な感じである。
一見つまらなさそうだけど、ずっと目が離せないのも不思議。全体としては、薄味つまり、茶の味になっていると言ったら怒られるだろうか。縁側でお茶をすする家族４人のシーンも。
登場する車のナンバーは栃木。ロケ地も栃木県茂木（もてぎ）町とのこと。見事な桜がありました（2003年4月17日ロケ）。カタバミの花や鳥のさえずりも挿入されていて、田舎の味充分です。河原に張ったテントは懐かしい家型。瓢箪池は昔呪いの森だった、などという挿話があったり、極めつけは「山よ」という歌。「山よ、山よ、山は生きている〜」という歌詞の繰り返し。作詞は監督の石井克人。作曲は石井克人と櫻井映子。コーラスはデューク・エイセス。
『下妻物語』の土屋アンナが控えめにしか登場していなかったのが残念でした。
評価：６３点
【監督・原作・脚本・編集】石井克人
【撮影】松島孝助
【音楽】LITTLE TEMPO
【音楽プロデューサー】緑川徹
【音楽監督】ＡＮＩＫＩ
【出演】
佐藤貴広（高校一年生の長男16歳 春野一（はるのはじめ）役）、
坂野真弥（ばんのまや）（小学一年生の妹6歳 春野幸子役）、
我修院達也（旧名：若人あきら）（祖父66歳 轟木アキラ役）、
浅野忠信（音楽ミキサーで幸子の叔父（幸子の弟）30歳 春野アヤノ役）、
手塚理美（てづかさとみ）（母36歳 春野美子（よしこ）役）、
土屋アンナ（転校生16歳 鈴石アオイ役）、
三浦友和（催眠治療士の父42歳 春野ノブオ役）、
中嶋朋子（春野アヤノの元彼女 寺子アキラ30歳役）（特別出演）、
轟木一騎（とどろきいっき）（漫画家でノブオの弟34歳 轟木一騎役）、
和久井映見（女性患者山田映子役、ナレーション）、
森山開次（もりやまかいじ）（ダンサー 守山モリオ役）、
加瀬亮（流星警備員 浜田山六太郎役）、
水橋研二（流星警備員 星野マキ役）、
庵野秀明（アニメ監督 春日部役）、
岡田義徳（アニメ監督助手 大宮役）、
寺島進（刺青の男役）、
武田真治（ＣＭディレクター ジュン役）、
草なぎ剛（映写技師役）、
相武紗季（美少女 ホタル役）、
堀部圭亮（東京ドンビコンビ・男（ドンビ）役）、
野村佑香（東京ドンビコンビ・女（コンビ）役）、
田中要次（検察課の男役）、
櫻井映子（マンガ編集者 サクライさん役）、
田中星児（たくらぶ小学校教頭 出口役）、
尾野真千子（進行役の女の先生役）、
松山ケンイチ（不良学生 マツカン役）、
志賀廣太郎（担任の先生 ガシ役）、
高橋一生（囲碁部部長 ウッチー役）、
森下能幸（ドンコ刑事役）、
関根大学（バン刑事役）、
樹木希林（オバア（故人）役）
【配給】クロックワークス、レントラックジャパン
【上映時間】２時間２３分
２００３年作品
【公式サイト】 http://www.chanoaji.jp/
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