しかし、システムは完璧ではなく、補完するためのモーグルというソフトを手に入れようとします。それにより、何かがわかるはずだというわけです。
追うのは、浅間玲司（豊川悦司）。しかし、浅間は何かが隠されていることを察知し、神楽と組んで真相を解明しようとします。
原作は、東野圭吾。原作本は読んでいませんが、少なくとも映画を見る限り、それほど惹かれるところはありませんでした。あまり目新しい感じがしないのです。少し前のハリウッド映画の焼き直しのような感覚も持ちました。子供だましという感じでしょうか。大人が真剣に見るような映画ではないかもしれません。もちろん娯楽として楽しめるような映画ではないとう意味でもあります。誰にも感情移入できないのが最大の理由かもしれません。
東野圭吾の原作では、他に、『容疑者Ｘの献身』や、『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』などがありますが、今回は残念でした。
山に関する内容としては、山梨県のロケシーンで少しだけ山の風景が映されていました。蓼科兄弟の別荘のシーンです。空撮も少しありました。そこに映っていた山にはわずかに雪も。遠くの山は真っ白い部分もわずかに見えました。
でも、面白いのは、別にあります。登場人物の名前が山の名前ではないかと思ったのです。確信をもったのは、端役が名前を名乗るシーンがあったのですが、その苗字が「ホダカ（穂高）」と聞こえたのです。そういえば、刑事の苗字は、「浅間」、殺された天才数学者の苗字は、「蓼科」でした。間違いありません。そう思い、他の名前を見てみると、システム開発責任者は、「神楽」。超有名な山ではありませんが、「神楽ヶ峰」（2,030m）が苗場にあります。「志賀」は、志賀高原の「志賀山」（2,036m）。「白鳥」は、北アルプス北端の白鳥山（1,287m）などがあります。「戸倉」は、伊那富士の別名がある「戸倉山」（1,681m）、「那須」は、那須高原の「那須岳」（1,917m）という具合です。
評価：６３点
【監督】大友啓史（おおとも けいし）
【脚本】浜田秀哉（はまだ しゅうや）
【原作】東野圭吾（ひがしの けいご） 「プラチナデータ」（幻冬舎文庫）
【撮影】佐光朗（さこう あきら）（『ＵＤＯＮ』などの撮影も担当しています）
【音楽】澤野弘之（さわの ひろゆき）
【出演】
二宮和也（にのみや かずなり）（システム開発責任者 神楽龍平／リュウ役） （『GANTZ』などにも出演しています）、
豊川悦司（とよかわ えつし）（浅間玲司主任警部補役） （『Love Letter』などにも出演しています）、
鈴木保奈美（すずき ほなみ）（水上利江子医師役）、
生瀬勝久（なませ かつひさ）（志賀孝志役） （『下妻物語』などにも出演しています）、
杏（あん）（白鳥里沙役）、
水原希子（みずはら きこ）（システム開発をした天才数学者 蓼科早樹役）、
遠藤要（えんどう かなめ）（戸倉稔役） （『カイジ 人生逆転ゲーム』などにも出演しています）、
和田聰宏（わだ そうこう）（蓼科耕作役）、
中村育二（なかむら いくじ）（那須真之役） （『クライマーズ・ハイ』などにも出演しています）、
萩原聖人（はぎわら まさと）（龍平の父で陶芸家の神楽昭吾役）、
中丸新将（なかまる しんしょう）、
ヨシダ朝（よしだ あさひ）、
菅原大吉（すがわら だいきち） （『スウィングガールズ』などにも出演しています）、
小木茂光（おぎ しげみつ）、
小浜正寛（こはま まさひろ）、
小松利昌（こまつ としまさ）、
阿部翔平、
内田滋、
柊子、
平野靖幸、
河井青葉（かわい あおば）、
本田大輔（ほんだ だいすけ）、
金原泰成（きんばら やすなり）、
淵上泰史（ふちかみ やすし）、
ウダタカキ、
春木みさよ、
福島勝美、
筒井万央、
佐々木りお、
藤本飛龍
【上映時間】２時間１４分
【公開日】2013年3月16日
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