映画の中で何度もしつこいくらいに映っていたのが形のいい富士山を小さくしたような山です。讃岐にある富士山のような山ですから、讃岐富士だろうと思いました。そして、調べてみると、讃岐富士は、飯野山の別称であるようです。その富士山形の山は、たぶん間違いないでしょう。しかし、映画の中ではもう少しなだらかな山も映っていたと思います。調べてみると、讃岐には、讃岐七富士と呼ばれる七つの富士山形の山があるようで、映画の中で映っていたなだらかな山もそのうちの一つだろうと思います。讃岐ではうどんの次に有名なのが富士なのでしょうか。
ちなみに、七つの富士は、飯野山（いいのやま）（讃岐富士）、堤山（つつまやま）（羽床富士）、高鉢山（たかはちやま）（綾上富士）、爺神山（とかみやま）（高瀬富士）、六ツ目山（むつめやま）（御厩富士）、白山（しらやま）（東讃富士（三木富士））、江甫山（つくもさん）（有明富士）のようです。
ところで、私も讃岐（香川県）で讃岐うどんを食べたことがあります。高校の修学旅行のときです。もちろん普通の店ではなく、大きな食堂みたいなところでしたが、それでもまあまあおいしかったのは確かです。もっとも、これが「讃岐うどん」だとはっきり区別できるほど舌が肥えていたわけでもなく、普通のうどんの範疇での良し悪しだけでしたが。そしてそれは今でも大して変わりません。高校の修学旅行以来、四国に行ったこともないぐらいなので、仕方ないことかもしれません。
私は名古屋出身です。ですから、うどんと言えば、味噌煮込みうどんがあります。もっとも普通のしょうゆ味のうどんは普通にありますし、名古屋でもうどんといえば普通はしょうゆ味のうどんでしょう。でも味噌煮込みを食べることもかなり多いかと思います。冬ならなおさらです。うどん屋でも冬なら大抵はメニューに味噌煮込みうどんがあると思います。そして素がきやのインスタント食品の味噌煮込みうどんもしょっちゅう食べます。私が今までで食べた味噌煮込みうどんの中では、岐阜で食べたものが一番でした。名古屋では山本屋の味噌煮込みが有名ですが、私は全然おいしいとは思いません。腰があるというよりは生だとしか思えないからです。それよりは、しっかりと煮込んである麺の方が私は好きです。
そして名古屋ではきしめんも有名です。子供の頃は、よく国鉄名古屋駅のプラットフォームで食べていました。これがまたおいしいのです。また、やはり子供の頃、よくユニーで、チェーン店である「どんどん庵」にもよく行きました。ユニーと言えば、素がきやのラーメンも大好きですが、一時期は友人とどんどん庵に通っていました。セルフサービスで、麺だけが入っているどんぶりを取り、自分でゆがいて、スープの濃淡も自分で選択し、トッピングの天ぷらも選択できます。私は、ほとんど竹輪の天ぷらを載せていました。そして天かすをいっぱい入れて食べていました。
そして、今でもスーパーでよく茹で麺や乾麺を買い、普通のうどんや焼きうどん、冷やしうどんにして食べています。
なんだか、自分のうどん遍歴みたいになってしまいましたが、誰でも馴染みのあるうどんに対しては何か言えることがあるのではないでしょうか。ただ、うどんよりそばという人も多いかもしれませんが、私はうどんの方が好きです。
さて、話を映画に戻して、うどん以外のことで少し書きます。序盤、夢破れてニューヨークから香川に戻ってくるシーンがありましたが、まるで『男はつらいよ』の寅さんを見ているようでした。多少は意識しているのでしょうか。寅さんがユースケ・サンタマリアで、さくらは、鈴木京香。ただ、寅さんをイメージしてしまうのはそのシーンだけで、他はユニークでした。
松井香助（ユースケ・サンタマリア）が宮川恭子（小西真奈美）と出会うシーンで、「熊出没注意」の看板があり、そして本当にツキノワグマが現われるというシーンもありました。
親父が夢枕に出てくるシーンでは、親子の会話の中で、息子が製麺所を始めた理由を聞いたのに対し、親父が「そこに粉があったから」とまず答え、息子が「エベレストかよ」というシーンもありました。蛇足ながら、エベレストに登る理由をインタビュアーに聞かれ、「そこに山があるから」と答えたことは有名です。でも、確か本多勝一氏によれば、正確には「そこにまだ誰にも登られていない世界最高峰のエベレストがあるから」という意味なのだと言います。
評価：７２点
【監督】本広克行（もとひろ かつゆき）
『踊る大捜査線 THE MOVIE』なども監督しています。
【製作】亀山千広（かめやま ちひろ）
『シュガー＆スパイス 風味絶佳』、『スウィングガールズ』、『解夏』なども製作しています。
【脚本】戸田山雅司（とだやま まさし）
『７月７日、晴れ』などの脚本も担当しています。
【撮影】佐光朗（さこう あきら）
『Returner リターナー』などの撮影も担当しています。
【音楽】渡辺俊幸
『解夏』などの音楽も担当しています。
【出演】
ユースケ・サンタマリア（松井香助役）、
小西真奈美（編集部員 宮川恭子役）（『阿弥陀堂だより』などにも出演しています）、
トータス松本（ウルフルズ）（香助の親友 鈴木庄介役）、
鈴木京香（香助の姉 藤元万里役）（『釣りバカ日誌１３ ハマちゃん危機一髪！』などにも出演しています）、
小日向文世（万里の夫 藤元良一役）、
升毅（ます たけし）（編集長 大谷昌徳役）、
片桐仁（ラーメンズ）（副編集長 三島憲治郎役）、
要潤（編集部員 青木和哉役）、
木場勝己（香助の父 松井拓富役）、
江守徹（トレンドメーカー 綾部哲人役）、
二宮さよ子（パート 馬渕嘉代役）、
明星真由美（事務員 淳子役）、
森崎博之（自動車工場勤務 牧野役）、
中野英樹（製粉会社勤務 中西役）、
永野宗典（タクシー運転手 水原保役）、
池松壮亮（水沢翔太役）、
ムロツヨシ（うどん巡礼者 石松役）、
与座嘉秋（ホームチーム）（うどん巡礼者 新美役）、
川岡大次郎（うどん巡礼者 小泉役）、
温水洋一（本屋の店員役）、
寺島進、
大泉洋（うどん屋の客役）、
田中要次（白バイ警官役）、
嶋田久作、
小倉智昭、
笠井信輔、
佐々木恭子、
南原清隆、
小泉孝太郎（うどん屋の客役）、
松本明子、
高畑淳子
【上映時間】２時間１４分
２００６年作品
【公式サイト】http://www.udon.vc/movie/
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