見ていて飽きないのですが、軽薄なゲームの範疇を出ず、『バトル・ロワイアル』のような好印象はありませんでした。ただ、天海祐希だけが、少しリアルさを保っていて、映画として、少し引き締まったかな、という感じです。
１つのシーンで、２つのビルの高所に渡された細い橋を命をかけて渡るというゲームがありました。全然リアルさはありませんが、細い場所の通過は、登山ではよくあることです。もちろん、転落の可能性の高いところをロープでの確保なしで渡るなんてことは普通ありませんが、それでも、バランスを崩せば転落して死ぬようなところはいくらでもあります。北アルプスの岩尾根ではそんな場所が多くありますが、手を使ったり、場所によっては、鎖場になっていたりして登山道として安全に通過できるように整備されています。
それでも緊張したこともあります。戸隠山の蟻の戸渡りなど、特にそうでした。私が渡る前に、目の前で他人が緊張して渡っているのを見ているだけで緊張しました。自分が渡るときはそれほどでもありませんでしたが。また、山スキーで、北アルプスの天狗原からスキー場へ下ったときは、わずかな距離ながら痩せ尾根の滑りで緊張したこともありました。バランスを崩したり、板のコントロールミスが許されない瞬間で、集中しました。
評価：６９点
【監督】佐藤東弥（さとうとうや）
【原作】福本伸行
【脚本】大森美香
【撮影】柳島克巳（やなぎじま かつみ） 『バトル・ロワイアル』の撮影もしています。
【音楽】菅野祐悟（かんの ゆうご）
【主題歌】ＹＵＩ 『It's all too much』
【出演】
藤原竜也（伊藤カイジ役）、
天海祐希（遠藤凛子役）、
香川照之（利根川幸雄役）、
山本太郎（船井譲二役）、
光石研（中年男 石田光司役）、
松山ケンイチ（友情出演）（ビルを渡る佐原誠役）、
松尾スズキ（地下の強制労働施設にいる班長 大槻太郎役）、
佐藤慶（会長 兵頭和尊役）
【上映時間】２時間１０分
【公開日】2009年10月10日
【製作】"カイジ"製作委員会
【公式サイト】http://www.kaiji-movie.jp/
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