登山用ピッケルも武器にされていました。海辺の岩場に横たわる女子生徒の死体の腹部にピッケルの石突きが刺さっていました。ほんの１シーンですが。
映画自体は、意外に好印象。中学三年Ｂ組の生徒が島に隔離されて３日間殺し合いをさせられるという設定。だが単なる生徒同士の殺し合いで終わっていません。表面的には殺し合いなのですが、あちこちに｢愛」があふれています。七原秋也（藤原竜也）と中川典子（前田亜季）との愛、川田（山本太郎）の二人を助ける愛、その他いくつか見受けられますが、あまり挙げるとこじつけっぽくなってしまうかもしれませんが。
どのように生きるか、または死ぬかということが凝縮されているとも言えるかもしれませんが、あまりの出演者の多さで深く掘り下げるところまでいっていないのが残念。
一番のポイントは二人が生き残る結果でしょうか。川田の行動とキタノ教師（ビートたけし）の水鉄砲にも注目すべきでしょうか。山本太郎とビートたけしがこの映画を引き締まったものにしていたのは確かでしょう。
R-15指定のため中学生が主人公の映画にも関わらず中学生が観られなくなったことは話題になりました。感受性豊かな中学生がこの映画を観たらどう感じたでしょうか。
評価：７８点
【監督】深作欣二
【原作】高見広春
【脚本】深作健太
【撮影】柳島克己
【音楽】天野正道
【演奏】ポーランド国立ワルシャワフィルハーモニーオーケストラ
【製作協力】深作組
【出演】
ビートたけし（キタノ教師役）、
以下生徒役
山本太郎（川田章吾役）、藤原竜也（七原秋也役）、前田亜季（中川典子役）、安藤政信（桐山役）、柴咲コウ、高岡蒼佑、新田亮、栗山千明、塚本高史、石川絵里、西村豪起、山口森広、増田裕生、佐野泰臣、本田博仁、横道智、井上亜紀、池田早矢加、永田杏奈、金井愛砂美、馬場喬子、三村恭代、石井里弥、日下慎、木下統耶子
【製作】「バトル・ロワイアル」製作委員会
【配給】東映
【上映時間】１時間５３分
２０００年作品