この映画を見たのは、妻が応募したＮＴＴドコモのｄ POINT CLUB 「Trip Seat」に当選したからです。それでも、それほど見たいという気持ちは無く、2016年4月29日に公開されてから約3週間が経ちました。ひょっとしてもう上映が終了するのではないかと思ったりもしましたが、何とか、日に２回の上映は続いていました。豊川市内ではイオンシネマと豊川コロナの２館で上映されていましたが、時間の早い豊川コロナで見ることとしました。
家を出て、理髪店で髪を切ってから、遅めの昼食としてコロナの近くの丸源ラーメンで鶏そば（ゆず塩仕立て）（780円）を食べてからシネコンに行きました。
招待券を見せると、ちょっと待たされ、問題ないことを確認されました。部屋はシネマ９で、席は、F列6番と7番を選びました（私は7番に着席）。すでに何人かの予約が入っていましたが、それでも少数です。上映開始は、15:45です。
ジンジャーエールS（280円）を１つ買ってから中に入りました。席に行くと、男性の先客が。どうやらE列なのにF列に座っていたようです。他にはまあまあ若いカップルが何組か。男同士２人組もいました。
私がこの映画を見る前の印象は、「日本のしょぼいSFのB級映画」。それと、最近多い、漫画が原作の実写化という程度の知識しかありませんでした。なので、招待券が無ければ絶対見ないし、TVで放映されていたとしても見なかったでしょう。
そんな状態で見始めました。案の定、序盤は、やっぱり見る価値無しか、と思いました。ありきたりな感じもする設定と邪魔なナレーション。が、徐々に興味が沸いてきました。どんな映画かがわかってきたのです。
なんと、「ゴキブリ」の映画。ちょっとなんとなく変な興味が出てきました。そして、火星で進化したゴキブリと、それを倒すため、地球から派遣された虫の能力を備えた人間。まあ、普通の人なら逆に興味を失う設定かもしれません。
ところが、虫と言っても、馬鹿にできません。実際に、日本や世界にいる虫の能力を解説しながら進むのです。まるで昆虫の世界を紹介するドキュメンタリーのようにも思えてきます。その虫の驚異的な生命力や能力には驚きます。もし地球が温暖化や核戦争により人類が絶滅しても、昆虫は生き残るのだろうな、と思わせるには十分でした。少なくとも昆虫少年には魅力的な映画でしょう。原作の漫画もそんな少年たちに人気なのかもしれません。そんなこと言ってる私も、自然観察指導員として、興味を持たないわけにはいきません。
意外なことに、ゴキブリが大嫌いな妻も、なかなかいい映画だったと言っていました。ひょっとしてすぐに出て行ってしまうのではないかとまで思っていたのに、不思議です。
出てくる昆虫は、オオスズメバチ、クモイトカイコガ、サバクトビバッタ、ネムリユスリカ、ミイデラゴミムシ、クロカタゾウムシ、エメラルドゴキブリバチなど。
ところで、映画の中で、火星のゴキブリを、「テラフォーマー」と呼んでいると言っています。これは火星を地球化するために送り込まれたのがコケとゴキブリだったことからでしょう。でも、映画の題名は、"terraformars" です。"formers" ではありません。つまり、"terra for mars"ですね。
出演者は意外とハイレベルです。映画を見ているときは、デフォルメされたメイクのために誰が演じているのかわからない人もいましたが、エンドロールを見て、結構有名な俳優が何人も出ているんだ、と気づきました。監督も、『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』などを監督している三池崇史ということで納得しました。
アイスランドロケもあったようです。配給は、ワーナー・ブラザース映画。ちなみに、この映画の特別協賛は、「アース製薬」です。
評価：７１点
【監督】三池崇史（みいけ たかし）
【脚本】中島かずき
【原作】貴家悠（作）、 橘賢一（画）
【撮影】山本英夫（やまもと ひでお） （『清須会議』などの撮影も担当しています）
【音楽】遠藤浩二（えんどう こうじ）
【主題歌】三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE 『BREAK OF DAWN』
【出演】
伊藤英明（オオスズメバチの毒を持つ小町小吉役）、
武井咲（たけい えみ）（クモイトカイコガの鱗粉で粉塵爆発を起こさせる秋田奈々緒役）、
小栗旬（おぐり しゅん）（テラフォーミング計画を立ち上げた科学者 本多晃役） （『あずみ２ Death or Love』などにも出演しています）、
山下智久（やました ともひさ）（サバクトビバッタの強力な脚を持つ武藤仁役）、
山田孝之（ネムリユスリカのように仮死状態になれる蛭間一郎役）、
菊地凛子（きくち りんこ）（エメラルドゴキブリバチの能力でゴキブリを刺す森木明日香役） （『ノルウェイの森』などにも出演しています）、
小池栄子（こいけ えいこ）（ハナカマキリの腕を持つ大張美奈役） （『八日目の蝉』などにも出演しています）、
篠田麻里子（クロカタゾウムシの硬い甲皮を持つ大迫空衣役）、
ケイン・コスギ（ミイデラゴミムシのように化学物質を合成できるゴッド・リー役）、
加藤雅也（パラポネラ（弾丸アリ）の獰猛さを持つ堂島啓介役） （『魔界転生』などにも出演しています）、
滝藤賢一（たきとう けんいち）（メダカハネカクシのようにガスを噴射する手塚俊治役） （『クライマーズ・ハイ』などにも出演しています）、
太田莉菜（おおた りな）（連城マリア役） （『６９ sixty nine シクスティナイン』などにも出演しています）、
福島リラ（榊原役）
【上映時間】１時間４９分
【公開日】2016年4月29日
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