結局、この映画でいいたいのは、「風向きが変わるまで昼寝しよう」の一言に尽きますね。これをくどいぐらいに言っているだけ。確かに経験的にわかります。どうしたらいいかわからずバタバタしても、結局は時が解決する、なんてことはあることです。としたらバタバタするだけ損。性格的にいつも落ちついている人もいれば、いつまでもバタバタしている人もいるかもしれませんが、だいたいは経験として、バタバタしたことがあるけど、結局、バタバタしても解決せず、時が解決してくれた、ということがあり、その後、それほどバタバタせずに、なんとかなるだろう、と高をくくってジタバタしなくなる人が多いような気がします。なので、敢えてそれを言いたいがために映画を１本撮った、というのは、ちょっと物足らないかなと。逆にこの言葉以外、何もないような映画とも言えるのです。もったいないなあ、とも思います。
妊婦の光子（仲里依紗）は、一文無しになり、子供の頃に住んでいた借家へ戻ります。実は、単にぼおっとしていただけでなく、ちゃんと今後のことを考えたんですね。立ち止まってぼおっとすると、いいアイデアが浮かぶものです。ただ、その前に散々考えていないとぼおっとしたときに、いいアイデアも思い浮かばないんですけどね。
私の場合は、よく湯船に浸かっているときにいろいろな考えが浮かびます。たぶん長風呂だからでしょう。烏の行水では無理だと思います。人によっては、それがトイレだったりするみたいです。
確かに後半に入り、ロードムービーのようになります。福島県の山中の山小屋風の家が舞台になったりして変化はあるので、それほど飽きずに見られるのは救いです。
その福島県に入るところで、形の良い山が映されていました。
評価：５７点
【監督・脚本】石井裕也（いしい ゆうや）
【撮影】沖村志宏（おきむら ゆきひろ）
【音楽】渡邊崇（わたなべ たかし） （『湯を沸かすほどの熱い愛』などの音楽も担当しています）
【主題歌】GOING UNDER GROUND 『愛なんて』
【出演】
仲里依紗（なか りいさ）（妊婦の原光子役）、
中村蒼（なかむら あおい）（光子の幼なじみ 児玉陽一役）、
斉藤慶子（喫茶店「べる」のママ役）、
石橋凌（陽一の叔父 児玉次郎役）、
稲川実代子（いながわ みよこ）（借家の大家 清役）、
並樹史朗（なみき しろう）（原芳隆役） （『日本沈没』などにも出演しています）、
竹内都子（たけうち みやこ）（原早苗役）、
大野百花（おおの ももか）（小学生時代の光子役）、
鈴木励和（すずき れお）（小学生時代の陽一役）、
齋藤水生（さいとう みずき）、
近藤芳正（こんどう よしまさ）（斉藤役） （『世界の中心で、愛をさけぶ』などにも出演しています）、
螢雪次朗（ほたる ゆきじろう）（加藤役） （『壬生義士伝』などにも出演しています）、
大石吾郎（おおいし ごろう） （『魔界転生』などにも出演しています）、
瀧川鯉昇（たきがわ りしょう）、
戸次重幸（とつぎ しげゆき）、
森岡龍（もりおか りゅう）、
目黒真希（めぐろ まき）、
安田奈央（やすだ なお）、
宇野祥平（うの しょうへい） （『カイジ 人生逆転ゲーム』などにも出演しています）、
宮川浩明（みやがわ ひろあき）、
星野園美（ほしの そのみ）、
猪股俊明（いのまた としあき）、
千葉ペイトン、
東方力丸（とうほう りきまる）、
奥善光、
潮見諭（しおみ さとし）
【上映時間】１時間４９分
【初公開日】2011年11月5日
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