しかも、ハッピーエンドではありません。実話に基づいているので、変な演出もありません。ストレートです。圧倒的な迫力を感じるのは、実話だとわかっているのもあるでしょう。ヒトラーは自殺したのですから、暗殺計画は失敗に終わることもわかっています。失敗することがわかっているから、余計にドキドキさせられるのかもしれません。
同じ敗戦国として、どうしても日本と比較してしまいます。日本では戦争前に、暗殺があり、戦争へ突入していくという逆の出来事はありました。戦争中は、天皇暗殺や東條英機暗殺の計画はなかったのかと考えてしまいました。調べてみると、東條英機暗殺計画はいくつかあったようです。ただ、終戦前に首相だった東條が辞職して実行されなかったとのことです。
「ワルキューレ」はドイツ映画ではなく、トム・クルーズ主演のアメリカ映画。言葉も英語です。残念ながらトム・クルーズがドイツ人を演じてもドイツ人には見えませんでした。ちょっと無理があるように感じました。有名すぎるアメリカ人だから仕方ないことでしょうけど。
なお、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」は、少ししか流れません。『地獄の黙示録』のような映像に合った使われ方ではありませんでした。
途中、バイエルン地方ベルクホーフ（BERGHOF）にあるヒトラーの山荘のシーンがありました。その背後は立派な山岳景観でした。
評価：７０点
【監督】Bryan Singer ブライアン・シンガー （『Ｘ-メン』なども監督しています）
【脚本】Christopher McQuarrie クリストファー・マッカリー、Nathan Alexander ネイサン・アレクサンダー
【撮影】Newton Thomas Sigel ニュートン・トーマス・サイジェル （『Ｘ-メン』などの撮影も担当しています）
【音楽・編集】John Ottman ジョン・オットマン
【出演】
Tom Cruise トム・クルーズ（ワルキューレ作戦の実行者 シュタウフェンベルク大佐役） （『ラスト サムライ』などにも出演しています）、
Kenneth Branagh ケネス・ブラナー（ヘニング・フォン・トレスコウ陸軍少将役） （『裸足の1500マイル』などにも出演しています）、
Bill Nighy ビル・ナイ（一般陸軍局長官 フリードリヒ・オルブリヒト将軍役）、
Tom Wilkinson トム・ウィルキンソン（国内予備軍司令官 フリードリヒ・フロム将軍役） （『バットマン ビギンズ』などにも出演しています）、
Carice van Houten カリス・ファン・ハウテン（ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク役）、
Thomas Kretschmann トーマス・クレッチマン（警備大隊長 オットー・エルンスト・レーマー少佐役） （『戦場のピアニスト』などにも出演しています）、
Terence Stamp テレンス・スタンプ（レジスタンスを組織した元陸軍参謀総長 ルートヴィヒ・ベック役）、
Eddie Izzard エディ・イザード（陸軍通信部隊の司令官 エーリッヒ・フェルギーベル将軍役）、
Jamie Parker ジェイミー・パーカー（暗殺実行に同行するヴェルナー・フォン・ヘフテン中尉役）、
Christian Berkel クリスチャン・ベルケル（オルブリヒトの副官 メルツ・フォン・クヴィルンハイム大佐役）、
Kevin McNally ケヴィン・マクナリー（カール・ゲルデラー役）、
David Bamber デヴィッド・バンバー、
Tom Hollander トム・ホランダー、
David Schofield デヴィッド・スコフィールド（エルヴィン・フォン・ヴィッツレーベン元帥役）、
Kenneth Cranham ケネス・クラナム、
Halina Reijn ハリナ・ライン、
Waldemar Kobus ワルデマー・コブス、
Ian Mcneice イアン・マクニース （『ウェールズの山』などにも出演しています）
【上映時間】２時間０分
【製作年】2008年
【製作国】アメリカ、ドイツ
【原題】valkyrie
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