『キル・ビル』ではその音楽で知名度を上げましたが、どうやら俳優としては成功しそうもないと感じました。
でもちょっと安心。主演は違っていました。けんかの仲裁に入り、太刀を向け合った相手方（安藤政信）でした。
戦国時代。六角氏、京極氏などの名前が出てきます。そんな時代に忍者も活躍します。影一族は「無敵の鋼」を持っています。設定はいいのですが、ストーリーは単純というか、どちらかというと恋愛物のようになっています。赤影（安藤政信）と飛鳥（麻生久美子）。そして飛鳥の死後は、赤影と琴姫（奥菜恵）を軸にストーリーが進みます。青影（村上淳）は、慕っていた飛鳥の仇を討つために一族を脱退し、赤影は琴姫のために、自分の任務を果たさない。そんな忍者たちです。
残念なのは、おちゃらけシーンが多過ぎること。そしてちょっと子供じみていると感じること。その割にはお色気シーンもあったりしますが。
見どころは豪華キャストでしょうか。女優では、奥菜恵、麻生久美子、篠原涼子とも魅力的です。DVDのDisc2（特典ディスク）では、麻生久美子の魅力満載のメイキングがありファン必見と言えるでしょう。男優は、赤影、青影の二人は置いておいても、ベテランの津川雅彦や根津甚八をはじめ、キャラクターの強い、竹中直人や陣内孝則、そして、知名度抜群の藤井フミヤや舞の海まで出演しています。
忍者が主人公なだけあってか、自然描写は多くあります。ロケ地は、春日山原生林や若草山となっています。草原のシーンは阿蘇のようです。雪が降るような寒さだったそうです。奈良の若草山は鹿児島の吹上浜と合成された映像になっていたようです。白い岩場でのシーンは有馬だそうで、かつては黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』も撮影されたとか。
山の名もセリフで出てきました。「ひこやまより直ちに兵をお戻し願いたい。」と聞こえました。
評価：４８点
【監督】中野裕之
【脚本】斉藤ひろし、木村雅俊
【原作】横山光輝（よこやま みつてる）
【撮影】山本英夫
『フラガール』、『蛇イチゴ』などの撮影も担当しています。
【音楽】岸利至
【テーマ音楽】布袋寅泰 『ＲＥＤ ＳＨＡＤＯＷ 赤影』〜愛のテーマ〜
【出演】
安藤政信（影一族の忍者 赤影（三四郎）役）、
奥菜恵（京極家の琴姫役）、
麻生久美子（影一族の女忍者 飛鳥（あすか）役）、
村上淳（影一族の忍者 青影役）、
竹中直人（白影役）、
藤井フミヤ（根来忍軍の乱丸役）、
舞の海秀平（根来忍軍の力丸役）、
根津甚八（根来忍軍の頭領 根来弦斎（ねごろげんさい）役）、
陣内孝則（京極家の家老 竹之内基章役）、
津川雅彦（戦国大名 東郷秀信役）、
神山繁（かみやま しげる）（琴姫の祖父である戦国大名 京極兼光役）、
篠原涼子（美人按摩のおりん役）、
椎名桔平（按摩師 善役）、
谷啓（影一族の老師役）、
きたろう（影一族先祖の老師役）、
松重豊（まつしげ ゆたか）（京極家の侍大将 上条高虎役）、
アリーナ・カバエワ（新体操のオリガ役）、
布袋寅泰（風祭龍之介役）、
でんでん（京極家の重臣 凡野兵衛役）、
風間杜夫（戦国大名 六角直正役）、
中田大輔（忍者 三日月役）、
吹越満（忍者 半月役）、
越前屋俵太（野武士の頭領役）、
ピエール瀧（根来忍軍の不動役）、
スティーブ衛藤（根来忍軍の金剛役）、
福本清三、
田中要次、
照英、
ロバート・スコット
【製作】東映、角川書店、ｈ.ｍ.ｐ、ＴＵＢＥ ＥＮＴＥＲＴＡＩＮＭＥＮＴ、電通、東映ビデオ
【配給】東映
【ロケ協力】熊本城、国宝 彦根城、世界文化遺産 国宝 姫路城、世界文化遺産 元離宮二条城、財団法人 兵庫県園芸公園協会、京都 大覚寺、日吉大社、東映太秦映画村
【上映時間】１時間４８分
２００１年作品
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