ストーリーは単純で、復讐劇です。ただ、アクションは楽しめます。特に過激なアクションではありませんが。
日本の描き方にはとても興味をそそられます。忠実に日本が描かれているわけではありません。にも関わらず日本っぽい雰囲気が満ち溢れているのです。忠実な日本ではなくデフォルメしているのです。そこには懐かしさも漂っています。ある意味、日本映画よりも日本映画らしいとも言えるのではないでしょうか。生真面目な日本人監督にはこんな日本は描けないでしょう。
しばらくしてから、1973年製作の『修羅雪姫』をDVDで観ました。なんと、そっくりではないですか。ここまで似ているとは思いませんでした。リメイクと言ってもいいほどです。しかし、『キル・ビル』の方がいい。このおかげで、『修羅雪姫』も昇華されたのではないかと思うほどです。
ユマ･サーマン、ルーシー・リューの剣さばきも悪くはありません。予告編でもよく聴いた布袋寅泰の曲も良いです。
ところで、ダリル・ハンナ演じるエル･ドライバーのニックネームがカリフォルニア・マウンテン・スネーク。蛇の名前からとったニックネームですが、実際の蛇の名前はカリフォルニア・マウンテン・キングスネークというようです。映画では暗殺組織DiVAS（毒ヘビ暗殺団）の構成員のコードネームに蛇の名前がついています。
それにしても、前編だけで、これだけ飽きさせないのはすごいという他ありません。当然ながら続編にはかなり期待しました。
ところが、続編の『キル・ビル Vol.2』は、残念ながら期待したものではありませんでした。
映画の最後には、『恨み節』の歌が流れます。この歌は、『女囚７０１号 さそり』で使われていました。この映画の中では、何度も使われていますが、復讐が始まるシーンでは涙を誘うほど効果的でした。
ビル役のデヴィッド・キャラダインは、2009年6月にタイのバンコクで首を吊った状態で亡くなりました。
評価：９３点
【監督・脚本】Quentin Tarantino クエンティン・タランティーノ
【撮影】Robert Richardson ロバート・リチャードソン
【音楽】Rza、Lars Ulrich ラーズ・ウルリッヒ
【美術監督】種田陽平
『冷静と情熱のあいだ』などの美術を担当した人です。
【武術指導】ユエン・ウーピン
【アニメーション】Production I.G
【アニメーション監督】中沢一登
【出演】
Uma Thurman ユマ・サーマン（The Bride ザ・ブライド (Black Mamba)役）、
David Carradine デヴィッド・キャラダイン（Bill ビル役）、
Daryl Hannah ダリル・ハンナ（Elle Driver エル・ドライバー(California Mountain Snake)役）、
Lucy Liu ルーシー・リュー（オーレン・イシイ(Cottonmouth)役）、
千葉真一(Sonny Chiba)（伝説の刀鍛冶を引退して沖縄で寿司屋を営んでいる服部半蔵役）、
栗山千明（ＧＯＧＯ夕張役）、
Vivica A. Fox ヴィヴィカ・Ａ・フォックス（Vernita Green ヴァニータ・グリーン(Copperhead)役）、
Julie Dreｙfus ジュリー・ドレフュス（Sofie Fatale ソフィー・ファタル役）、
Michael Madsen マイケル・マドセン（Budd バド(Sidewinder)役）、
Michael Parks マイケル・パークス（Sheriff Earl McGraw(保安官)役）、
大葉健二（すし屋店員役）、
Shana Stein シャナ・スタイン、
Bo Svenson ボー・スヴェンソン、
Michael Jai White マイケル・ジェイ・ホワイト、
Gordon Liu ゴードン・リュウ、
北村一輝、
田中要次、
國村隼、
風祭ゆき、
麿赤兒、
前田愛（声）
【製作国】アメリカ
【原題】KILL BILL:VOL.1
【上映時間】１時間５３分
２００３年作品
http://www.killbill.jp/
http://www.kill-bill.com/
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