本書の特徴は、まず紹介されている山の数が多いことです。この続編だけで１１７の項があります。１つの項は見開き２ページにまとめられていて、見やすくなっています。１つの項で２山以上が紹介されているものもあり、山の数は１１７を上回ります。コースも複数紹介されている山もあります。これらを全て登ろうと思えば、当分は楽しめるでしょう。多くの山に山頂からの展望図が書かれているのも嬉しいことです。全体的な印象としては、多くの山を詰め込んだ割には中身は薄くないという感じです。ただし、概念図は申し訳程度だと思った方がいいです。記述の間違いも若干あります。
別の特徴としては、山域別に並べられているのではなく、河川の流域別に並べられていることです。これは珍しいのではないかと思います。確かに生活圏からすれば、その方がわかりやすいのかもしれませんが、個人的にはちょっと抵抗があります。だいたい、山は２つの隣り合う流域に跨っているものです。それをどちらかの流域に入れてしまうというのはちょっと無理があるのではないかと思うのですが、どうでしょう。
紹介されている山は以下の通り。
（一）飛騨川流域の山
納古山、白山と白山、高天良山、大洞山、簗谷山、八尾山、尾城山、小秀山、三国山、白草山、寺田小屋山、湯ヶ峰、下呂御前山、若栃山、御前山、仏ヶ尾山、川上岳、位山、乗鞍岳
（二）木曽川流域の山
天瀑山、屏風山、笠置山、二ツ森山、高峰山、前山、恵那山、南沢山と横川岳、南木曽岳、伊勢山、雨乞棚山、奥三界山、井出ノ小路山、天狗岩、高樽山、高時山、糸瀬山、風越山、台ヶ峰、御嶽山、継母岳・摩利支天山・継子岳、鉢盛山
（三）矢作川流域の山
猿投山、筈ヶ岳、寧比曽岳、段戸山、岩岳、城ヶ山、丸山、大船山、荒峰山、長者峰と高嶺、大川入山、焼山、ロクロ天井、三森山
（四）豊川、天竜川下流域の山
砥神山から御堂山・五井山、宮路山から五井山、観音山、巴山、本宮山、吉祥山、石巻山、神石山、尉ヶ峰、富幕山、船着山、常寒山、瀬戸山、鳳来寺山
（五）豊川、天竜川中流域の山
竜頭山、笹頭山、鞍掛山、棚山、宇連山、明神山（三ツ瀬明神山）、尾籠岩山、御殿山、古戸山、岩古谷山と明地山、明神山（平山明神山）、鹿島山から大鈴山、寒狭山、古町高山、碁盤石山、大峠、白鳥山、天狗棚と天狗の奥山、茶臼山と萩太郎山
（六）天竜川上流とその周辺の山
戸口山、竜頭山、京丸山、岩岳山、高塚山と蕎麦粒山、矢岳山、離山、日本ヶ塚山、大沼山、八嶽山、常光寺山、麻布山、黒法師山、観音山、熊伏山、聖岳、光岳、尾高山、鬼面山、蛇峠山、高鳥屋山、夏焼山と兀岳、風越山、摺古木山、安平路山、吉田山、本高森山、空木岳、南駒ヶ岳から越百山
【編者】日本山岳会東海支部
【発行所】中日新聞本社
1996年3月6日発行
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