ペパーミント・キャンディー 2021年末に図書館でDVDを借り、年末年始の休みに見ました。
ラストシーンから始まり、時間が逆回転していきます。以前の公開時に映画館で見た『アレックス』（英題：IRREVERSIBLE）と作りは同じです。ただ、『アレックス』よりも前に作られた映画だったのですね。こちらを先に見ていれば、また違った感想になっていたかもしれません。DVD特典の監督インタビューを見ると、撮影順序は、映画の作りと同じく、時系列では逆に撮っていったそうです。つまり最後が若い時のシーン。主演のソル・ギョングは、インタビューで、最後の若いシーンでは、撮影中に痩せてしまって、若く見えないので困った、と言っていました。
見終わった後、いろいろと頭に浮かんでくることがあります。単に運の悪い男なのか、兵役が男を変えてしまったのか、など。
冒頭というか、若い頃、本音かどうか、河原でのピクニックで花を見て、ヨンホ（ソル・ギョング）は「いつかカメラを担いで、名もない花を撮り歩きたい」とスニム（ムン・ソリ）に語るシーンがあります。その後、鉄橋の下で涙を流します。この涙が何なのかも明確には描かれていません。「この場所には来たことがないのに、よく知っているような気がする」というような既視感を表現しているセリフもありました。
場面が時間を逆行する切り替わりでは鉄道のシーンとなります。このシーンは時間が逆回転します。ピクニックのシーンへと切り替わるところでは、鉄路の背景として山が映っていました。もちろん韓国映画なのもあり、どこの低山かはわかりませんが。ロケは主に韓国北部で撮られているようです。
評価：６６点
【監督・脚本・原作】イ・チャンドン
【製作】ミヨン・ケナム、上田信（うえだ まこと）
【音楽】イ・ジェジン （『ラブ・レター パイランより』などの音楽も担当しています）
【撮影】キム・ヒョング
【出演】
ソル・ギョング（キム・ヨンホ役）、
ムン・ソリ（ヨンホの初恋の人 ユン・スニム役）、
キム・ヨジン（ヨンホの妻 ヤン・ホンジャ役）、
パク・セボム（スニムの夫 シン・クァンナム役）、
ソ・ジョン（ヨンホの会社の従業員 ミス・リー役）、
キム・ギョンイク（パク・ミョンシク役）、
コ・ソヒ（群山（クンサン）の女性 キョンア役）、
パク・チヨン（女学生役）、
イ・デヨン（カン社長/刑事役）、
チョン・ウヒョク（パク上等兵役）
【上映時間】２時間９分
【英題】peppermint candy
【製作国】韓国
【初公開日】2000年10月21日こちらで購入できます↓
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