ところが、チャーリーの父が急死し、工場の跡を継ぐことに。しかし、在庫の山を見て倒産の危機であることに気づきます。会社を存続させようと、従業員をクビにしたりします。そんな従業員の中の一人の女性ローレン（サラ＝ジェーン・ポッツ）に、「登山靴でも何でも売れそうなものはないか探すの。みんなが隙間市場を開拓してる。」と言われます。そのときは聞き入れませんでしたが、ふとしたきっかけで、ドラァグクイーン（女装ダンサー）の靴が男性には貧弱すぎることに気づきます。女装する男も多いと言われ、ここに賭けます。
女装ダンサーのための頑丈な靴を作り、ミラノでのショーに出品することにします。従業員や婚約者との関係に苦労しながら、クビにしかけた女性従業員や女装ダンサーのローラと力を合わせてミラノでのショーに臨みます。これ、実話を基にした話ということですが、全然実話っぽくなく、まったくのフィクションにしか思えませんでした。それだけよくできた実話だったということでしょう。
この映画を見て思い出したのは、『フル・モンティ』です。同じイギリス映画で男性ダンサーの話。どちらもよくできた映画でした。
ミラノでのショーの前に、「探検家は洞窟に入る前にお祝いする。戻れないかもしれないから。」なんてセリフもありました。
登山靴がニッチなのは理解できますが、ふつうの靴が売れないから登山靴でも作るか、なんて感じで登山靴メーカーになったところなんてあるのでしょうか。きっと、登山が好きな人が始めたと信じたいと思います。もっとも、アウトドアブームにのって、登山靴というよりはトレッキングシューズという感じで参入したメーカーはたくさんありそうな気もしますが。それと、アウトドアメーカーが商品ラインナップを増やすために登山靴も作ろうと参入する場合もあるかと思います。私も登山靴では有名な登山用品店だから大丈夫だろうと、スキー板で有名なサロモンの冬用登山靴を買ったことがありますが、みごと小指が凍傷になりました。もっとも、自分に合っていなかっただけで、サロモンの登山靴が粗悪品だというわけではないかもしれませんが。
評価：７９点
【監督】Julian Jarrold ジュリアン・ジャロルド
【脚本】Geoff Deane ジェフ・ディーン、Tim Firth ティム・ファース
【撮影】Eigil Bryld アイジル・ブリルド
【音楽】Adrian Johnston エイドリアン・ジョンストン
【出演】
Joel Edgerton ジョエル・エドガートン（靴メーカーの息子 チャーリー・プライス役）、
Chiwetel Ejiofor キウェテル・イジョフォー（ドラァグクイーンのローラ役）、
Sarah-Jane Potts サラ＝ジェーン・ポッツ（女性従業員 ローレン役）、
Jemima Rooper ジェミマ・ルーパー（チャーリーの婚約者 ニコラ役）、
Linda Bassett リンダ・バセット（メル役）、
Nick Frost ニック・フロスト（男性従業員 ドン役）、
Ewan Hooper ユアン・フーパー（ジョージ役）、
Robert Pugh ロバート・パフ（ハロルド・プライス役）、
Stephen Marcus スティーヴン・マーカス（ビッグ・マイク役）、
Mona Hammond モナ・ハモンド（パット役）、
Geoffrey Streatfield ジェフリー・ストレトフィールド（リチャード・ベイリー役）
【上映時間】１時間４７分
【製作年】2005年
【製作国】アメリカ、イギリス
【原題】KINKY BOOTS
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