紀元前1万年

 地上波初放映を録画して見ました。

 冒頭は、雪のついた岩山のシーンです。その寒さの中で暮らすヤガルという部族がいます。実写のマンモスが見られます。もっとも名前はマナクとか。マナクの動きはまずまずですが、リアルさが少し足りません。重厚感というか、生命感というか、野生らしさが今ひとつです。そのマナクを狩って食料とします。

 そんなとき、別の部族が馬(のような動物)に乗って攻めてきます。対抗できず、何人かが奴隷として連れていかれます。恋人のエバレット(カミーラ・ベル)を連れ去られたデレー(スティーヴン・ストレイト)ら、ヤガルの何人かが仲間を取り戻すため、山を越えて敵を追っていきます。雪山からシダの茂る温暖な森に入ります。サバンナも通ります。そして砂漠。いくつかの部族と力を合わせ、ピラミッドのような建物を建設しているその土地にたどり着きます。そして、敵を倒し、恋人のエバレットや仲間を助け出します。

 全体的には、色々なものがごちゃ混ぜなだけで、新鮮さはあまりありません。ハリウッド映画の代表のような娯楽映画として、普通に楽しむしかありません。

 トラを巨大化したような生き物や、エミューのような大きな鳥などが出てきます。色々な自然環境も出てきます。それらを楽しむことはできます。ロケは、ニュージーランドやアフリカで行われたようです。

 ローランド・エメリッヒ監督は、一つ前の、『デイ・アフター・トゥモロー』で、環境問題を意識した映画を製作しましたが、今回も様々な土地の生物や自然環境を登場させています。ただ、インパクトとしては、『デイ・アフター・トゥモロー』にかなわず、娯楽性を重視したようなものになっています。かといって、娯楽として出来がいいかというと、それほどでもない、というのが印象です。

評価:60点

【監督】Roland Emmerich ローランド・エメリッヒ
【製作】Michael Wimer マイケル・ウィマー、Roland Emmerich ローランド・エメリッヒ
【脚本】Roland Emmerich ローランド・エメリッヒ、Harald Kloser ハラルド・クローサー
【撮影】Ueli Steiger ウエリ・スタイガー
【音楽】Harald Kloser ハラルド・クローサー、Thomas Wander トマス・ワンダー
【出演】
 Steven Strait スティーヴン・ストレイト(恋人を含めた仲間を助けに行くデレー役)、
 Camilla Belle カミーラ・ベル(デレーの恋人 エバレット役)、
 Cliff Curtis クリフ・カーティス(狩りの名手 ティクティク役)、
 Mo Zinal モウ・ザイナル(カレン役)、
 Joel Virgel ジョエル・ヴァーゲル(ナクドゥ役)、
 Affif Ben Badra アフィフ・ベン・バドラ(隊長役)、
 ナサニエル・バリング(バク役)、
 モナ・ハモンド(巫母役)、
 ティム・バーロウ(神役)

【上映時間】1時間49分
【原題】10,000 BC
【製作国】アメリカ、ニュージーランド
【一般公開日】2008年3月6日

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