WATARIDORI 題名の通り、「渡り鳥」を撮影した映画です。人などほとんど出てきません。癒しの映像を堪能できます。解説もあまりなく、鳥名が出てくる程度です。BGMですら控えめな感じがします。このDVDなら買ったら何度も観るかもしれません。
鳥の視線で撮られているため、鳥になった気分です。人間が地球を支配していると思っているが、ひょっとして鳥が地球を支配しているのではないかとさえ思わせる。飛行機の力を借りなくても、パスポートもなしに地球上を飛び回っている。飛行機のように滑走路もいらない。海に潜って魚を獲ったり、崖に巣を作ったり。
眠くなりそうな頃、銃で撃ち落されるシーンが出てきたりします。続いてニューヨークの今は無きツインタワー（貿易センタービル）の近くを飛ぶ鳥が映されますが、これはあえてこの順序に編集したような気もします。
日本で見られる鳥では少なくともオオハクチョウとタンチョウがありました。エンドクレジットのスタッフには日本人の名前もありました。
登山をする人間にとって、一番印象に残るのはインドガンの渡りではないでしょうか？
あのヒマラヤを越えるのです。エベレストの上空を越えるのが観察されたこともあるそうです。
吹雪の時には、雪の上でじっとして、風がおさまると飛び立つのです。
ついでですが、雪崩も綺麗に映っていました。2002年アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞にノミネートされましたが、受賞はマイケル・ムーア監督の『ボウリング・フォー・コロンバイン』でした。
この映画が気に入り、続いて『WATARIDORI 〜もうひとつの物語〜』をDVDで観ました。
第一章「春夏」ではいきなりタンチョウの求愛ダンスから始まります。その後何種類もの鳥の求愛行動がありますが、タンチョウの求愛ダンスがその代表ということでしょうか。第一章は主に求愛から子育てまでです。
アルプスのクロライチョウやピレネーを越えるコウノトリが見られます。第二章は「秋冬」。南へ渡りをして主に捕食活動を見ることができます。
これで終わりかと思ったら第三章「海鳥」がありました。ウミガラスやペンギンなどが見られます。この「もうひとつの物語」は全編にわたりナレーションがたくさん入っています。また、特典メニューとして、鳥図鑑があり、解説を読むことができます。
評価：７０点
【監督】Jacques Cluzaud ジャック・クルーゾ、Michel Debats ミッシェル・デバ
【総監督・ナレーション】Jacques Perrin ジャック・ペラン
【音楽】Bruno Coulais ブリュノ・クーレ
【製作国】フランス
【原題】LE PEUPLE MIGRATEUR
【上映時間】１時間３９分
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