セントヘレンズ山はアメリカ合衆国北西のワシントン州南西部カスケード山脈にある火山である。1980年5月18日に噴火。標高が400mほど低くなったといいます。当時ニュースになっていたのを覚えています。セントヘレンズ山がモデルとなった映画は『デンテズ・ピーク』だそうですが、こちらは未見です。
火山といえば、鹿児島の桜島に行ったときは、その迫力に驚いた。驚いたというよりは感動した、と言った方があっているかもしれない。公園の東屋にいたら、爆発音がしたと思ったら、軽石が降ってくるのである。こんなに近くにいていいのだろうか、と思った。また、島の西から東へ南麓を歩いたが、風下となり、常に火山灰の中を歩いているような感じで、目も鼻も耳も真っ黒になってしまった。北アルプスの御嶽山では、轟音を上げる噴気口のそばを通り、雨で手が冷たくなる中、王滝頂上付近の岩に触ると温かかったのを覚えている。同じく北アルプスの焼岳では小さな噴気口そのもののあるところを歩いた。観光地ならあまり感じない恐怖感を山では感じることができる。
映画の中の話に戻す。溶岩の動きなどは結構リアルに見える。それなりに楽しめるが、それ以上のものはない。結局、自然の猛威に立ち向かう人間がいて、人間が自然を征服するというストーリーである。共演者のセリフで「私だったら避難させるだけだった」というようなことを言っていたと思うが、まあ、あの状況だったら普通はそうするだろう。映画だから、溶岩とぎりぎりのところまで対峙していたのだろう。自然対人間という構図は西欧人の得意とするところなのだろうか。少なくとも私には馴染めない考え方である。「山を征服する」という考え方に対して、「山（自然）に対して謙虚でいる」という考え方があるのと似ているのかもしれない。
2004年9月1日の浅間山噴火のときには、9月5日夜のTV番組、日曜洋画劇場でこの映画が放映される予定だったが、9月2日に、「活発化している浅間山噴火の被災者に配慮した」として、翌週放映予定だった「L.A.コンフィデンシャル」に変更された。
評価：６４点
【監督】Mick Jackson ミック・ジャクソン
【脚本】Jerome Armstrong ジェローム・アームストロング、Billy Ray ビリー・レイ
【撮影】Theo Van de Sande テオ・ヴァン・デ・サンデ
【音楽】Alan Silvestri アラン・シルヴェストリ
【出演】
Tommy Lee Jones トミー・リー・ジョーンズ（市の危機監理局(Office of Emergenxy Management)局長マイク・ローク役）、
Anne Heche アン・ヘッシュ（地震学者エミー・バーンズ博士役）、
Gaby Hoffmann ギャビー・ホフマン（ケリー・ローク役）、
Don Cheadle ドン・チードル、
Jacqueline Kim ジャクリーン・キム、
Keith David キース・デヴィッド、
John Corbett ジョン・コーベット、
John Carroll Lynch ジョン・キャロル・リンチ 、
Michael Rispoli マイケル・リスポリ 、
Marcello Thedford マルチェロ・テッドフォード、
Laurie Lathem ローリー・レイサム
【上映時間】１時間４６分
【製作国】アメリカ
【原題】VOLCANO
１９９７年作品