時代は江戸から明治に変わる頃から始まります。戊辰戦争も描かれています。会津での英世の幼い頃の大火傷、東京での勉強、渡米、帰国、黄熱病感染によるアフリカでの死という人生が描かれ、そして英世だけでなく、英世を支えた母も同程度描かれています。
会津出身ということで磐梯山がタイトルバックなど、何度も映ります。映画には出てきませんが、会津磐梯山は明治21年7月に大噴火していて、その頃、英世は11歳。この噴火を間近で体験したと言います。
１９９２年日本アカデミー賞とブルーリボン賞の主演女優賞を母シカを演じた三田佳子が受賞しています。確かに熱演でしたが、年老いたときのメイクもかなりリアルで、それも高ポイントだったのかもしれません。いや、当時、三田佳子は５０歳ほど。ひょっとしたらある程度素顔だったのかもしれません。
野口英世を演じた三上博史も、結構若い頃から大人の顔まで自然な感じで見ることができました。
評価：６８点
【監督】神山征二郎
『八甲田山』では助監督を務めました。
【脚本】新藤兼人
『氷壁』の脚本も担当しています。
【原作】新藤兼人「ノグチの母 野口英世物語」（小学館）より、渡辺淳一「遠き落日」（角川文庫版）より
【製作総指揮】奥山和由、小田久栄門
【撮影監督】飯村雅彦
【音楽監督】林哲司
【音楽プロデューサー】佐々木麻美子
【主題歌】「愛、とどきますか」 歌：和田アキ子、作詞：なかにし礼、作・編曲：林哲司
【美術】横尾嘉良
【スペシャル・メイクアップ・スーパーバイザー】江川悦子
【メイク】武田千巻（三田佳子担当）
【殺陣師】久世浩
【出演】
三田佳子（英世の母 野口シカ役）、
三上博史（野口英世（清作）役）、
仲代達矢（小林栄先生役）、
牧瀬里穂（山内ヨネ子役）、
河原崎長一郎（シカの夫 野口（小桧山）佐代助役）、
田村高廣（八子留太郎役）、
尾美としのり（留太郎の息子 八子弥四郎役）、
Julie Dreｙfus ジュリー・ドレフュス（メリー・ダージス夫人役）、
仲谷昇（大学教授役）、
山城新伍（火傷の手術をする渡辺鼎医師役）、
山本圭（東京に住む血脇守之助役）、
篠田三郎（シカの奉公先の若旦那 二瓶連一郎役）、
馬渕晴子（二瓶タケ役）、
長門裕之（北里柴三郎役）、
岩本多代（松島屋クマ役）、
小林哲子（小林栄の妻役）、
草薙幸二郎（牧師役）、
石野真子（連一郎の妻 二瓶シズ役）、
春川ますみ（下宿のおばさん役）、
原知佐子（八子民役）、
樋浦勉（ひうら べん）（松島屋長平役）、
ベンガル（堀役）、
安藤一夫（石塚三郎役）
【製作】テレビ朝日、東急グループ、松竹グループ
【撮影協力】福島県、猪苗代町、喜多方市、会津若松市 他
【配給】松竹
【上映時間】１時間５９分
１９９２年作品
amazon.co.jp↓
映画「遠き落日」(DVD)
書籍「ノグチの母 野口英世物語」
書籍「遠き落日」