前半は完璧なラブストーリー。上流階級の女と下流の男。『プリティ・ウーマン』と逆のパターンだが、こういうのは、やはりはまってしまうようだ。しかし後半は単なるパニック映画になってしまった。
製作側の、せっかくタイタニックを撮るのだから沈没のシーンを技術を駆使して思う存分撮りたい、という気持ちはわかるが、観る方は、そんなのはこの映画の流れからは期待していない。しかもその技術とやらは、カメラワークはいいと思うのだが、タイタニックの船体などがどうもリアルさに欠けている。お金をかければいい、という単純なものではない（総制作費２億ドルという）。ハート・オブ・オーシャンというダイヤモンドもやけに安っぽい。
ラブストーリーだけだったら満点だったかもしれないが、後半、雰囲気ぶち壊しで減点。それでも前半の完璧さと、後半も決して悪いというほどでもなかったということで、全体としても高得点をつけることはできる。１９９７年アカデミー賞作品賞・監督賞・撮影賞・主題歌賞なども受賞している。
ディカプリオに対しては、あまりの人気に拒否反応すら覚えていたが、それもこの映画を観てから拭い去ることができました。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』でもはまっていました。
ところでどこが山と関係あるのかって？
タイタニックがぶつかったのは何とか山って言うんじゃなかったっけ？（失礼しました）
評価：８８点
【監督・脚本・編集】James Cameron ジェームズ・キャメロン
【撮影】Russell Carpenter ラッセル・カーペンター
【音楽】James Horner ジェームズ・ホーナー
【主題歌】Celine Dion セリーヌ・ディオン“My Heart Will Go On”
【出演】
Leonardo DiCaprio レオナルド・ディカプリオ（ジャック・ドーソン役）、
Kate Winslet ケイト・ウィンスレット（ローズ役）、
Billy Zane ビリー・ゼイン（ローズの婚約者である資産家カル役）、
Kathy Bates キャシー・ベイツ（モリー・ブラウン役）、
Frances Fisher フランシス・フィッシャー（ルース役）、
Bill Paxton ビル・パクストン（ブロック役）、
Bernard Hill バーナード・ヒル（エドワード・Ｊ・スミス船長役）、
Gloria Stuart グロリア・スチュアート（老後のローズ役）
【製作国】アメリカ
【原題】TITANIC
【上映時間】３時間９分
１９９７年作品
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