search サーチ 2023年5月にBlu-rayで見ました。初公開日は2018年10月とのことなので、5年ほど経ってから見たことになります。パソコンなどを使った内容なので、こういう先端アイテムを使うものは、少しすると、古くささを感じることもあるかと思いますが、この映画は、最先端を売りにしているというよりは、SNSなどを使いこなしながら、娘に失踪という時代に寄らないテーマを扱っているため、全然古くささを感じずに見ることができました。映画の中でも、しっかり、iPhone7が登場したり、2017年の日付が出てきたりと、敢えて新しいことをアピールするというよりは、2017年の出来事、という設定をしっかりしているので、公開直後に映画館で見ても、しばらく経ってから見ても、古くさく感じません。
映画によっては、その時代の先端機器などは使わず、古臭くならない配慮をすることが結構あると思いますが、この映画はしっかり現代を描きながらも、公開時であれ、年数が経っても、見るに耐える内容に仕上がっているのは素晴らしいことだと思います。
韓国系アメリカ人でしょうか、娘と両親の3人家族。母が病気で亡くなり、父と娘となります。ある日、娘から深夜に連絡が入りますが、父は寝ていて気づかず、翌朝連絡しますが、応答がありません。その後も連絡が取れず、警察に連絡します。自らも知人などに連絡をして捜索しますが、娘がピアノ教室を勝手にやめていることを知ったり、娘のSNSのパスワードをつきとめて接続し、娘の交友関係を知っていきます。
事件の担当になった女性警察官と密に連絡を取りながら、警察に任せっきりにならず、自分でもSNSなどを使って、捜索します。関係者を疑い、感情的になったりもします。パソコンやスマートフォンでのやりとりが多く、アクションシーンなどほとんどありません。それでも、娘のために一生懸命、真相を突き止めようとする父の姿は、アクション映画の主人公に引けを取りません。そういう意味では新たなジャンルと言ってもいいかもしれません。白人または黒人が主な登場人物となる従来のハリウッド映画とも一線を画し、アジア系が主人公でもあります。エンドロールには日本人（日系？）らしき名前もありました。監督はインド系のアニーシュ・チャガンティです。初の長編映画なのです。
断崖でのレスキューシーンがありました。崖下からロープで引き上げるシーンです。天候と生存の可能性など、登山での遭難を想像するには十分です。途中、ちらっと、Sierrasで遭難者が9日目に生還するというネットニュースが映されるシーンもありました。Sierrasとは、シエラネバダ山脈のことでしょうか。
『search #サーチ２』は、2023年12月2日に、amazon prime video で見ました。パソコンを駆使して家族が犯人を捜す、という展開は同じで、相変わらず目が離せない速いテンポで引き込まれました。こちらは娘が母を探すストーリーです。ただ、前作ほどの脚本の良さは、感じませんでした。山が舞台にもなっていません。監督、脚本、出演者なども前作とは異なります。原題は、「missing」。
評価：７5点
【監督】Aneesh Chaganty アニーシュ・チャガンティ
【脚本】Aneesh Chaganty アニーシュ・チャガンティ、Sev Ohanian セヴ・オハニアン
【撮影】Juan Sebastian Baron フアン・セバスティアン・バロン
【音楽】Torin Borrowdale トリン・バロウデイル
【出演】
John Cho ジョン・チョー（マーゴットの父 David Kim デビッド・キム役）、
Debra Messing デブラ・メッシング（ローズマリー・ヴィック捜査官役）、
Michelle La ミシェル・ラー（デビッドの娘 マーゴット・キム役）、
Joseph Lee ジョセフ・リー（デビッドの弟 ピーター・キム役）、
Sara Sohn サラ・ソーン（デビッドの妻 Pamela Nam Kim パメラ・ナム・キム役）、
スティーヴン・マイケル・アイク（ヴィック捜査官の息子 ロバート・ヴィック役）、
リック・サラビア（ランディ・カートフ元受刑者役）、
【上映時間】1時間42分
【原題】searching
【製作国】アメリカ
【初公開日】2018年10月26日