それに、自然に涙があふれました。館内（名古屋 ゴールド劇場）はあちこちで鼻水をすする音。
映画館でこんなに涙を流したのは初めてでした。
ラスト近くの梅林は、映画の設定では和歌山の南部梅園ですが、ロケは奥三河の山里、川売（かおれ）のようです。ここへは二度、山の帰りに寄ったことがあります。有料の梅園ではなく、集落が梅林になっているようなところで、見応えがあります。映画ではカメラワークもよく、綺麗な映像となっています。
犬山のシーンもあり、尾張富士らしき尖った山も見えました。
また、映画館のロビーに絵画が展示されていました。観る前は、こんなところで小さな絵画展をやっているんだと気にも留めなかったのですが、なんと、映画に関連していたのですね。実話の映画化だということをどこかで読んだのを思い出しました。地元（愛知県豊明市が舞台）の映画館の特典でしょうか。
2007.6.21の朝日新聞にも載っていましたが、2007年6月現在でも各地で上映会が催されているようで、2002年に公開されて以来、５年以上経て、約1300カ所で上映されているそうです。2004年にＤＶＤも発売されているのにこれだけ上映が各地で続いているのは、そのテーマによるところだけでなく、いい映画だからなのでしょう。
アルツハイマーをテーマにした映画は他にもありますが、例えば、若年性アルツハイマーを扱った韓国映画に、『私の頭の中の消しゴム』があります。
評価：８０点
【監督・製作】松井久子
【脚本】松井久子、白鳥あかね
【原作】小菅もと子「忘れても、しあわせ」（日本評論社）
【撮影】川上皓市
【出演】
原田美枝子（パート勤め菅野巴役）、
吉行和子（裕三の母、菅野政子役）、
トミーズ雅（巴の夫、サラリーマン菅野裕三役）、
加藤登紀子（デイケア施設中野先生役）、
田野あさ美（中学生菅野みずほ役）、
三宅零治（小学生菅野俊介役）、
金井克子（山際夫人役）、
乾貴美子（ヘルパー役）、
岡本麗、
中島ひろ子（政子の母つや子役）、
天衣織女、
安田ひろみ、
鶴間エリ、
りりィ（絵画教室の先生役）、
蛭子能収（パン屋の主人役）、
角替和枝（パン屋の奥さん役）、
芝山香織（茶髪の女の子役）、
豊明市民、
犬山市民
【上映時間】１時間５１分
２００１年作品
【公式サイト】http://www.oriume.com/
amazon.co.jp↓
「折り梅」(DVD)
原作本「忘れても、しあわせ」
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