ロンドンの街角でキャリア・ウーマンのアリス（ヘザー・グラハム）が出勤途中にアダムという男に一目惚れし、誘われるまま彼の家へ行き、愛し合う（ちなみにR-18指定）。
このなりゆきは、ちょっと強引に見えた。一目惚れしてついていくという設定に文句はないが、どうもそういう雰囲気が感じられないのだ。唐突すぎて違和感を持たざるを得なかった。ジョセフ・ファインズが好みだという女性が見たら、違和感はないのかもしれないが、私から見れば、いい男ではないので、しょうがない。話を先に進めるためのおぜん立てでしかないように見えてしまった。
ストーリーは悪くないとは思うのだが、どうも感情移入できない。心理的なところを描いているのに、そこに入りきれない。もう少し内面に入り込みたいのだが、表面的に流されてしまう感じなのだ。そのあたり、脚本、演出により、もう少しうまく描かれていれば、いい映画になったのではないかと思う。
評価：７０点
【監督】陳凱歌 チェン・カイコー
【原作】ニッキ・フレンチ 『優しく殺して』（角川書店）
【脚本】カラ・リンドストロム
【撮影】Michael Coulter マイケル・コールター
【出演】
Heather Graham ヘザー・グラハム（アリス役）、
Joseph Fiennes ジョセフ・ファインズ（アダム役）、
Natasha McElhone ナターシャ・マケルホーン（デボラ役）、
Ian Hart イアン・ハート（ダニエル役）、
Kika Markham キカ・マーカム、
Nicholas Aaron ニコラス・アーロン（クライヴ役）
【製作国】アメリカ
【原題】KILLING ME SOFTLY
【上映時間】１時間４１分
２００１年作品
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