最初は雪の低山が見える札幌から始まります。訳あり気な男女（蜷川幸雄と岡田茉莉子）が旅に出ます。旅先は支笏湖。白い恵庭岳がアップで映ります。風不死岳と樽前山、独特な形の溶岩ドームも映ります。
妊娠したと言って、別れ、昔の男（木村功）のいる室蘭へ蒸気機関車が牽引する汽車で向かいます。あきらめられない男はその後を追いかけて室蘭へ行きます。室蘭の男は結婚しています。女はさらに室蘭を離れ、ニセコ温泉に向かいます。それを追いかける男二人。ニセコは室蘭の男と一緒に行った思い出の場所。
何の解説もなくよくわかりません。女は自分の愛を確かめるために行動しているようにも見えます。ニセコでは札幌の男が山に一人で向かいます。それを他の二人が追います。もちろん、登山の格好なんかではありません。遭難した遺体をそりで下ろす場面を見かけたりします。でも、男は見つからず、小屋に戻るとその男はいました。
男は若い女性３人を連れて遊んでいます。結局、室蘭の男と一緒に行動する女。それをまだ追う男。その男は最後に山から飛び降りて自殺します。女が泣き崩れて映画は終わります。
そんな映画です。つまり結局何が言いたいのか、はっきりとはわかりません。何かを感じる人もいるのでしょう、きっと。
想像妊娠、不能、不倫、自殺など、どろどろしていますが、雪山シーンは結構豊富にあります。雪に埋もれながらのキスシーンもあったりして、ロケは大変だったのではないかと想像します。
評価：４７点
【監督】吉田喜重（よしだ きじゅう）
【脚本】石堂淑朗（いしどう としろう）、吉田喜重
【撮影】奥村祐治、川本茂、立石桂介、安尾軍治
【音楽】池野成（いけの せい）
【ヘヤーデザイン】石渡キヨシ
【結髪】札幌イトウ美容室
【衣装デザイン】森英恵
【出演】
岡田茉莉子（おかだ まりこ）（美容院を経営する安西百合子役）、
木村功（きむら いさお）（室蘭で働く今井和夫役）、
蜷川幸雄（にながわ ゆきお）（百合子の愛人で高校教師の杉野明役）、
赤座美代子（あかざ みよこ）、
矢木原敬（隣の人）、
岡田美智子、
嶽石裕子、
鈴木かおる、
松井信子（美容師）
【製作】現代映画
【配給】松竹
【協力】日本国内航空
【上映時間】１時間３８分
１９６８年作品
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