北国の野生動物 ヒグマ 絵本に分類されていますが、絵ではなく写真です。「写真絵本」という分類になるのでしょう。写真と文は、いずれも久保敬親氏が担当しています。日本の野生動物撮影をライフワークとしている写真家で、2000年に東京から北海道中標津町へ移住しています。『北国の野生動物』シリーズの写真絵本は５巻あるようです。
写真絵本というのは、本来の姿がそのまま見られるので、子供に変なイメージを植え付けない、という意味では価値のあるものだと思います。ただ、子供が絵じゃなく写真を見て興味を持つかどうかは別です。我が5歳の娘も、写真だからかどうかわかりませんが、全く興味を示しませんでした。ある程度の年齢になってからの方がいいのかもしれません。
ストーリーもあまりなく、撮った写真に解説を加えている程度です。ただ、ヒグマの習性はわかると思います。木を登ってサルナシの実を食べたり、イラクサやカラフトマスを食べたり。クロマメノキ、ガンコウラン、コケモモも文章では登場します。ただ、ヒグマの好物のハクサンボウフウの根は、「ハクサンボウの根」と書かれてしまっています。
【写真・文】久保敬親（くぼ けいしん）
【発行所】新日本出版社
【発行日】2010年8月25日 第1刷
