しかし、これは山岳映画ではない。刑事がクライミング道具の部屋を見て「『クリフハンガー』の小道具か？」なんて言うシーンがある。刑事もの映画である。ハリウッド映画ではないからか、刑事ものとしての精彩はない。 原作はフランスで４０万部以上のベストセラーになったらしいが、原作は良くても映画の脚本が良くなければ駄目になってしまうことはよくあるようである。日本では『マークスの山』がそんな例だろう。逆に原作はそれほどでもないけど、映画の脚本が良かったのは『セブン・イヤーズ・イン・チベット』。
なお、『クリムゾン・リバー２ 黙示録の天使たち』では、山岳シーンはない。縦穴を懸垂下降する程度のシーンはありました。こちらの方が映画全体としては面白いですが、ハリウッドチックになっています。聖書絡みのストーリーと『インディ・ジョーンズ』のようなシーン。
評価：５６点
【監督・脚本】Mathieu Kassovitz マチュー・カソヴィッツ
【原作】Jean-Christophe Grange ジャン＝クリストフ・グランジェ
【製作】アラン・ゴールドマン
【撮影】Thierry Arbogast ティエリー・アルボガスト
【音楽】Bruno Coulais ブリュノ・クーレ
【出演】
Jean Reno ジャン・レノ（元特殊捜査部隊ピエール・ニエマン刑事役）、
Vincent Cassel ヴァンサン・カッセル（マックス・ケルケリアン駐在員役）、
Nadia Fares ナディア・ファレス、
Dominique Sanda ドミニク・サンダ、
Karim Belkhadra カリム・ベルカドラ、
Jean-Pierre Cassel ジャン＝ピエール・カッセル、
Didier Flamand ディディエ・フラマン、
Francois Levantal フランソワ・レヴァンタル、
Francine Berg フランシーヌ・ベルジェ、
Philippe Nahon フィリップ・ナオン
【製作国】フランス
【上映時間】１時間４５分
【原題】LES RIVIERES POURPRES （英題）THE CRIMSON RIVERS
２０００年作品