前作は、隔離された島で中学生同士が生き残りをかけて殺し合いをさせられる、というストーリーだったが、今回は、前作で生き残った七原秋也（藤原竜也）がテロリスト集団「ワイルドセブン」のリーダーとして島に立てこもり、そのテロリストを殺すために中学３年生４２人が送り込まれるというストーリーである。
内容はどうしても前作と比べてしまいます。前作に比べ、何をいいたいのかわかるようでわからない。
説教臭くなっていると感じました。
上陸シーンや戦闘シーンは『プライベート・ライアン』、
衣装などは『リターナー』か『魔界転生』を思わせてしまいます。映像の揺れは『アレックス』？
いいところを集めるだけじゃいい映画にはならないですよね 。
予告でもあったビル爆破シーン。ほんの一瞬だけで、効果的な使い方だとは思いませんでした。
あの予告を見て、前作とは大きく違うのかな、と思ったのですが、意外と前作の繰り返しが多いのが残念でした。
クランク・インしたのが2002年12月16日、深作欣二監督が亡くなったのが2003年1月12日。一応監督には二人の名前が並んでいますが、これではほとんど深作欣二の映画とは言えないでしょう。
ところで、テロリストリーダーの七原秋也。この名前はどこから来ているのだろう。
「原」と「也」は藤原竜也からとっているとして、「七」と「秋」。
まず、「秋」で思い浮かべるのが、野村秋介。「風の会」という政党を結成し参議院選挙で出ていた。その後、自決した。ということは「七」も右翼に関係のある言葉ではないだろうか。「ワイルドセブン」も「七」である。三島由紀夫が自決するときにしていた鉢巻に書かれていたのが「七生報國」。七回生まれ変わっても国に尽くす、という意味で、天皇のために戦い最後は足利尊氏に敗れ自決したと言われる楠木正成が唱えた言葉である。まあ以上は勝手な想像ですが。
ラストのパキスタン・アフガニスタンあたりのヒンズークシ山脈と思われる山岳風景。あれはよかった。他の外国映画でもニュージーランドやアンデスなどの適当なところで済ませてしまっていることが多いのに、実際に現地に行って撮影したようで、非常に美しい風景でした。
評価：５８点
【監督】深作欣二、深作健太
【原作】高見広春
【脚本】深作健太、木田紀生
【撮影】藤沢順一
【音楽】天野正道
【出演】
藤原竜也（ワイルドセブンリーダー七原秋也役）、
忍成修吾 （青井拓馬役）、
酒井彩名（浅倉なお役）、
前田愛（教師キタノの娘キタノシオリ役）、
竹内力 （教師ＲＩＫＩ役）、
ビートたけし（教師キタノ役）、
前田亜季（中川典子役）、
末永遥（久瀬遥役）、
三田佳子（拓馬の母役）、
加藤夏希（ワイルドセブンメンバー桜井サキ役）、
津川雅彦（総理大臣役）、
石垣佑磨（ワイルドセブンメンバー役）、
千葉真一、 岩村愛、村田充、神戸みゆき、勝地涼、今野雅人
【製作】「バトル・ロワイアルII」製作委員会
【配給】東映
【上映時間】２時間１３分
２００３年作品
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